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デンタルオフィス虎ノ門 | 院長ブログ

2026年1月17日

親知らずの縫合後に血餅が見えない?考え方と安全な対処法

「親知らずを抜歯して縫合したのに、血餅が見えない…」
「血餅が取れていないか不安…」
親知らずを抜歯して、縫合した場合に血餅が見えないと不安になる方も多いでしょう。

縫合で歯ぐきが閉じると血餅は内部に隠れやすくなります。見えにくいだけで、内部で創面を守る場合があるため、過剰に不安になることはありません。ただし、血餅が失われるとドライソケットの恐れがあります。抜歯後2〜5日に強い痛みがぶり返したり、口臭や嫌な味が強まったりする変化には注意しましょう。

この記事では、縫合後に血餅が見えない場面での考え方や正常と異常の見分け方、対処と避けたい行為を説明します。

心配で医師に相談しようか悩んでいる方は、当日のケアと受診の目安を確認してみてください。一つずつ解決していきましょう。

ボタン30秒

目次

血餅とは

血餅とは

血餅は、抜歯後に血が固まってできるかさぶたのようなものです。穴の中で骨や神経を覆い、ばい菌や刺激から守ります。最初は赤黒っぽい見た目ですが、日にちがたつと中身が入れ替わり、歯ぐきでふさがっていきます。見え方は縫合の有無や場所で変わります。

血餅は「かさぶたのような保護膜」

血餅は、口の中のかさぶたの役目を持っています。穴をふさぎ、食べ物や空気の刺激をやわらげます。強いうがいや指、舌でさわる行為は、はがれやすくなる原因です。初日は軽くゆすぐ程度にしましょう。

時間が経つと、赤い見た目から少し白っぽい面へと変わります。痛みが弱まり、腫れが日に日に引いていくなら、回復は順調と考えられます。無理に触らず、静かに守りましょう。

「抜歯した穴=ソケット」の意味

ソケットは、歯を抜いたあとの穴の名前です。最初は深いくぼみですが、血餅が中を満たし、その後は新しい組織に入れ替わります。下あごの親知らずは穴が大きく、閉じるまで時間がかかる場合があります。

縫合で歯ぐきが寄ると、外から穴が見えにくくなります。見えなくても中では、治る方向に進んでいます。見た目だけで判断せず、痛みや腫れの変化に注意してみてください。

白い膜(フィブリン)とのちがい

抜歯後に見える白い薄い膜は、血の成分が固まってできたカバーです。回復の途中でよく見られる所見で、はがす必要はありません。触ると出血したりしみたりする恐れがあります。

一方で白く硬い面が見える、強い痛みやいやな味がする、口臭の悪化が続くなら注意が必要です。骨の露出や血餅の消失が疑われます。不安が強い、痛みが増す、夜眠れないなどがあれば早めに受診してください。

親知らずの縫合後に血餅が見えにくいのはよくあること?

親知らず 縫合後 血餅見えにくい

縫合で歯ぐきが寄ると、穴はふさがりやすくなります。血餅は中で働くため、外から見えない場合が多いです。見え方よりも、痛みや腫れの変化を手掛かりにしましょう。強い痛みが出ない、日に日に楽になる場合には、順調に進んでいる証拠です。

切開・縫合で歯ぐきが覆う仕組み

親知らずの抜歯で切開した歯茎を寄せ、糸で止めます。ふたを閉めるような形になり、穴は外から見えにくくなります。

血餅はその下でかさぶたのような役割を果たし、食べかすの入り込みも減ります。外から確認できなくても、内側で回復は進んでいるため、安心してください。

痛みが強くないのに見えない場合

強い痛みがぶり返さない、腫れが少しずつ引く、いやな味や口臭が目立たないなどの場合には血餅は中で安定している可能性が高いでしょう。

鏡で無理に探したり舌で触れたりといった行為はしないようにしてください。見た目より経過で判断していきましょう。

ガーゼ圧迫と少量のにじみ出血の扱い

術後しばらくは、唾に血が少しまじる場合があります。多くは時間とともに落ち着きます。まずは清潔なガーゼでの圧迫が基本です。強いうがいは血餅がずれやすくなるため控えめにしましょう。

術後すぐは、以下の行動を心がけてみてください。

  • 清潔ガーゼを創の上に置く
  • やや強めに噛んで15〜30分
  • 交換は最小限、そっと外す
  • 初日は軽い含みうがいのみ
  • 熱い飲食やストローは控える

少量のにじみ出血は経過内です。鮮やかな赤い出血が長く続く、ガーゼを噛んでも止まりにくい場合は、早めに連絡してください。無理に口を強くすすぐと、血餅がはがれやすくなります。落ち着いて、圧迫と安静を優先しましょう。

親知らずの縫合後の経過の目安

親知らず 縫合後 経過の目安

経過は「当日から2〜3日、抜糸前後」の流れで変わります。見た目より、痛みや腫れ、においの変化に気をつけましょう。腫れは一時的に強まり、その後ゆっくり引いていきます。白い薄い膜は回復の途中でよく出るものです。強い痛みが続く、悪臭が強まる、出血が止まらない場合は相談してください。

0〜24時間:止血・うがい・会話量のコツ

術後24時間は、血餅を守る時間です。清潔なガーゼで圧迫し、強いうがいは避けてください。長い会話や笑いすぎも刺激になります。熱い飲み物やストローは控えめにしましょう。

以下の表は、時間経過とともに出てくる変化です。

状態よくある変化ケアの要点
0〜6時間にじむ出血ガーゼ圧迫15〜30分
6〜24時間じわっと出血、麻酔切れて痛み強いうがいNG、安静、冷却は短時間

夜は頭を少し高くして休みます。処方薬は指示どおりに使ってください。

唾に少し血が混じる程度は経過内です。鮮やかな出血が続く、めまいが出るなど普段と違う場合は、無理をせず早めに連絡してください。

2〜3日:腫れと白い膜の変化

術後2〜3日は腫れの山場です。頬が張り、口が開きにくく感じます。痛みはその後ゆっくり弱まります。白い薄い膜が見える場合がありますが、治り途中です。無理にさわらず、やわらかい食事と安静を意識してください。

以下は、2〜3日の目安とポイントです。

  • 腫れのピークのため、無理せず休む
  • 冷やすのは頬の外から短時間で行う
  • 強いうがいは控える
  • 喫煙・飲酒は避ける
  • 反対側でやわらかい物を少量ずつ噛む

においが急に強まる、痛みが逆に強くなる、発熱が出るなどの変化には注意してください。白い膜をはがすと出血やしみる原因になります。不安が強かったり夜眠れないほど痛んだりする場合は早めに歯科医院に相談しましょう。

抜糸前後:穴が見えないときと見えるときの違い

抜糸までは、糸と歯ぐきがふたの役目をして穴が見えにくい状態になります。血餅は中で働き、外から確認しにくくても回復しています。痛みが弱まり、腫れが日に日に引くなら、経過は順調と考えられます。見た目を追いかけて舌や指で触れる行為は避けてください。

抜糸後は、ふたが外れて小さなくぼみが見える場合があります。表面に白い薄い膜がかかるのは、治り途中でよくある所見です。うがいを強くしたり、ストローを使ったりせず、やさしく清潔を保ちましょう。出血が長く続く、においが急に強まる、痛みが増す、といった変化があれば早めに相談してください。

ドライソケットを疑う前に確認すること

ドライソケットを疑う前に

見た目だけで判断せず、症状の変化で確認しましょう。縫合後は血餅が見えにくい場面が多いためです。痛みが弱まる、腫れが引く、においが強まらない場合は多くは順調です。一方で、痛みのぶり返しや口臭の悪化が出たら注意してください。

典型的な症状

ドライソケットは、血餅が失われて骨が露出した状態です。抜歯後2〜5日に強い痛みが出やすいのが特徴です。においや味の変化も手がかりになります。

以下の症状がある場合は、歯科医院へ相談しましょう。

  • 2〜5日目に強い痛みが増す
  • 鎮痛薬では治らない痛みがある
  • 口臭が強まる
  • いやな味が続く
  • 穴が白っぽく見え、骨の面が硬い
  • 痛みが耳やこめかみへ広がる

自己判断で強いうがいをくり返すと、血餅がはがれやすくなります。安静とガーゼ圧迫を優先してください。

「血餅が見えない=必ずドライソケット」ではない理由

血餅が見えなくても、直ちにドライソケットとは限りません。縫合で歯ぐきがふたになり、血餅は中に隠れやすいためです。

糸で粘膜を寄せると、血餅は創の内側で安定しやすく、外からは確認しづらくなります。見た目だけで判断すると不安が大きくなりやすいです。症状の流れを優先して見ていきましょう。

痛みが日ごとに弱まる、腫れがぶり返さない、発熱や強い口臭が出ない場合は、内部で回復が進んでいる目安です。一方で、2〜5日に強い痛みが増す、口臭や嫌な味が強まる、白い硬い面が見えるといった変化があれば受診を検討してください。

痛みがない場合の判断方法と受診のタイミング

痛みが弱くなったり腫れが減ったりすると経過観察で十分な場合が多いです。無理に鏡で探したり、舌で触れたりは避けましょう。

受診の目安は以下のとおりです。

  • 鮮やかな出血が長く続く
  • 痛みがぶり返す
  • 夜眠れない
  • 口臭やいやな味が急に強まる
  • 発熱や膿が出る
  • 腫れが再び強くなる

迷ったら、歯科医院へ相談しましょう。安全を優先し、早めの確認が安心へとつながります。

親知らずの縫合後に血餅が見えないときの食事・うがい・生活習慣

食事・うがい・生活習慣

血餅を守るには「刺激を減らす」「清潔を保つ」「血行を上げすぎない」の3点が基本です。見た目より、痛みや腫れの変化を確認してみてください。

強いうがい、熱い飲食、喫煙や飲酒は血餅をゆるめやすいので控えめにしましょう。少しずつ通常の生活へ戻していきます。

食事の工夫

回復初期は、やわらかくてぬるめの食事が安全です。2〜3日で痛みが弱まれば、少しずつ固さを上げましょう。

以下の点に注意してください。

  • 反対側で小さく噛む
  • おかゆ・スープ・ヨーグルトなどのやわらかい食事を中心にする
  • ぬるめの温度に調整する
  • ストローは使わない
  • 辛味・炭酸・アルコールは控える

段階的に量と固さを戻します。海藻やナッツなど残りやすい食材は回復途中では摂取しないほうがよいでしょう。食後は軽い含みうがいで清潔を保つよう心がけてください。

うがい・歯みがき・洗口液の使い分け

初日は含みうがいで足ります。2日目以降も勢いは控えめにし、歯みがきの際に創を直接こすらないようにしましょう。

以下の点に注意してみてください。

  • うがいは弱く、短時間で済ませる
  • やわらかいブラシで周囲だけみがく
  • 洗口液は低刺激を少量から試す
  • 糸や創を舌や指、綿棒で触れない
  • 食後と就寝前に軽く口をゆすぐ

強くすすぐと血餅がずれやすくなります。しみる感じが強い時は洗口液を中止し、ぬるま湯へ戻してください。

喫煙・飲酒・運動・入浴が血餅に与える影響

喫煙は血餅が保たれにくい環境を作ります。飲酒や長風呂、激しい運動は出血や腫れを助長しやすいためです。

再開は段階的に行いましょう。

  • 喫煙は数日休む
  • 飲酒や長風呂は控える
  • 激しい運動は避ける
  • シャワーと軽い散歩から再開する
  • 違和感が出たら一度中止する

痛みが弱まり、腫れが落ち着くまでは喫煙や飲酒は控えるようにしてください。症状が再燃する場合は、再開の時期を遅らせましょう。

親知らずの縫合後に血餅が見えないときの対応の基本

血餅が見えない 対応の基本

まずは止血し、清潔に保ちながら刺激を減らしていきましょう。見た目よりも、痛みや腫れ、においの変化で判断します。自宅でできる範囲を押さえ、異常のサインがあれば早めに相談してください。

清潔なガーゼ圧迫の手順と時間の目安

初期対応は圧迫止血です。清潔なガーゼを創に当て、しっかり噛むだけで効果が出やすいです。強いうがいは血餅がずれやすくなるため、この時間帯は控えめにしてください。就寝時は頭を少し高くして、静かに休みましょう。

状況目安ケアのポイント
0–6時間のにじみ出血少量の血が唾に混ざる・清潔ガーゼを当てて15–30分噛む
6–24時間の違和感麻酔切れの痛み・少量出血・強いうがいを避ける
・冷却は短時間
就寝前脈打つような痛みが出やすい・頭を高く
・処方薬を指示どおり使用

圧迫で落ち着かない鮮やかな出血やめまいなど普段と違う症状があれば、無理をせず歯科医院へ連絡してください。自分で綿棒などを使って触るのは避けましょう。

止血材が入っている場合の見え方

コラーゲンなどの止血材を入れていると、白から薄茶の小さなスポンジ状が見える場合があります。異物ではありません。指や舌で触ったり引っぱったりせず、自然に役目を終えるのを待ちましょう。

しみる感じが強いときは、ぬるま湯で軽く含む程度のうがいに切り替えてください。噛む側は反対側にし、食片が当たらないようにしましょう。違和感が強い、外れかけている感じがある場合には早めに相談することをおすすめします。

すぐ受診したいサイン

見た目では判断しづらい場面でも、症状の組み合わせで緊急性が分かります。

次の表を目安にしてください。

サイン目安となる状態受診のめやす
強い痛みのぶり返し・抜歯後2〜5日に激しく増える当日中に連絡し受診検討
出血が止まらない・鮮やかな赤が続く
・ガーゼで止まらない
速やかに連絡し、指示に従う
白い硬い面が見える・骨の露出が疑われる早めに受診して評価
口臭・いやな味の急な悪化・数日目から強くなる早期受診で洗浄、処置検討
発熱・膿・腫れの再燃・4日目以降に悪化受診して感染の確認
飲み込みづらい・息苦しい・のど奥の腫れ感
・呼吸がくるしい
ためらわず緊急受診

迷うときは自己流の強いうがいや触診は避け、歯科医院へ相談してください。安静と連絡が、血餅を守りながら安全に進める近道です。

よくある質問と回答

QA

親知らずを抜歯して縫合したあと、見え方や痛み、生活の注意で不安になりやすい場面をまとめました。

ここでは、よくある質問にお答えします。迷ったときの目安にしてください。

縫合後は血餅が見えないことがある?

あります。縫合で歯ぐきがふたの形になり、血餅は内部に隠れやすくなるためです。痛みが弱まり、腫れがぶり返さなければ、回復は順調と考えられます。

白い膜は取ってもいい?

白い膜は、取らないようにしましょう。白い薄い膜は治り途中のカバーの役割をしています。はがすと出血やしみの原因になります。自然に置き換わるのを待ちましょう。

抜糸後も血餅が見えない。大丈夫?

多くの場合は問題ありません。抜糸後に小さなくぼみが見える場合も、見えにくい場合もあります。痛みが軽く、においの悪化がなければ経過観察で十分です。

普通の食事はいつから?

2〜3日で痛みが弱まったら、段階的に再開してみてください。初期はやわらかくてぬるめの食事を反対側で摂るようにしましょう。固いものや辛い、熱いもの、炭酸飲料は、様子を見ながら少しずつ摂取します。

喫煙や飲酒は何日控えるべき?

少なくとも数日は控えてください。喫煙や飲酒、長風呂は血餅をゆるめやすく、出血や腫れの原因になります。痛みと腫れが落ち着いてから段階的に再開します。

柳瀬院長の総評|親知らずの縫合で血餅が見えなくても焦らず、症状で判断しよう

親知らずを縫合したあとに血餅が見えなくても、多くは大きな問題ではありません。縫合で歯ぐきがふたの形になり、血餅は内部で創面を守りながら回復を助けます。外から見えにくいだけのケースがよくあります。

痛みが日ごとに弱まり、腫れがぶり返さず、においの悪化がなければ順調と考えられるでしょう。一方で、抜歯後2〜5日に強い痛みが増す、口臭やいやな味が強まる、鮮やかな出血が止まらない、白い硬い面が見えるといった変化は注意が必要です。強いうがいは避け、清潔なガーゼ圧迫、やわらかくぬるめの食事、喫煙・飲酒を控える、といった行動で血餅を守りましょう。

見た目だけで不安を広げず、症状の推移を手がかりにしてください。不安や迷いが続く場合は、早めに歯科医院へ相談しましょう。

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 この記事を書いた人

デンタルオフィス虎ノ門 院長 柳瀬賢人

デンタルオフィス虎ノ門 院長 柳瀬賢人

所属学会・勉強会

経歴

出身高校

  • 愛知県立明和高等学校

柳瀬賢人 – Wikipedia

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