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デンタルオフィス虎ノ門 | 院長ブログ

2025年8月9日

歯の神経を抜く痛さはどれくらい?痛みが続く期間・原因・対処法を徹底解説

歯の神経を抜く治療は、多くの人にとって「痛そう」「怖い」と感じるものです。

実際にどれくらい痛いのか、痛みはどのくらい続くのか、不安を持つのは当然でしょう。

そこで本記事では、歯の神経を抜く治療の痛みの実態や、痛みが続く原因、対処法についてわかりやすく解説します。

【この記事でわかること】

  • 歯の神経を抜く必要がある主な理由
  • 治療中・治療後の痛みの程度と期間の目安
  • 痛みが続く原因と対処法
  • 神経を抜いた後の歯の変化と注意点
  • 痛みが強いときの適切な対応方法
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目次

歯の神経の役割

歯の神経の役割

歯の神経は、歯の内部にある細い組織で、歯髄(しずい)と呼ばれています。

歯の中心部、いわゆる歯の「根っこ」から歯の頭(歯冠)まで伸びていて、血管や細胞とともに存在しているのが特徴です。

この神経は痛みや温度、圧力などの刺激を感じ取る役割を担い、私たちが食べ物の状態を感じ取る重要な感覚を伝えています。

また、歯の健康を保つために必要な栄養や酸素を届ける働きも持っています。

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歯の構造と神経の位置

歯は大きく「エナメル質」「象牙質」「歯髄」の三層構造で成り立っています。

外側のエナメル質は人体で最も硬い組織で、歯をしっかりと守る役割を果たします。

その内側にある象牙質はやや柔らかく、衝撃を吸収して神経を守っています。

歯の中心部にある歯髄には神経や血管が通っており、ここが「歯の神経」と呼ばれる部分です。

この部分が炎症や虫歯で傷むと、強い痛みを感じることになります。

歯の神経は、歯の健康状態に大きく関わる重要な存在と言えるでしょう。

歯の神経を抜くとどうなるのか

神経を抜くと、冷たいものや甘いものにしみる感覚や強い痛みはなくなります。

一方で、神経のない歯は栄養が届かなくなり、時間とともに脆くなったり、色が変わったりすることがあります。

見た目や耐久性に影響が出るため、被せ物などで保護することが一般的です。

関連記事:親知らずの抜歯後の早期回復を促進する方法

歯の神経を抜く必要がある場合

歯の神経を抜く必要がある場合

歯の神経を抜く治療(根管治療)は、神経が炎症を起こしたり、壊死したりしたときに必要になります。

放置すると強い痛みだけでなく、歯の根に膿がたまり、他の組織に悪影響を及ぼすおそれもあります。

以下のようなケースが代表的です。

虫歯が神経まで進行している場合

虫歯が歯の表面から内部へ進み、神経に達すると激しい痛みを引き起こします。

この時点では、神経を温存する治療は難しく、抜く処置が必要とされることが一般的です。そのまま放置すると、炎症が歯の根にまで広がり、膿がたまってしまうリスクも高まります。

歯に強い衝撃・外傷があった場合

転倒や事故などで歯に大きなダメージを受けた場合、神経が切断されたり壊死することがあります。

外見に異常がなくても、内部でダメージが進んでいることがあるため、早めの診断と治療が必要です。

歯の根に膿がたまるなどの感染症

歯の神経が死んでしまうと、細菌が歯の根に侵入し、膿がたまる「根尖性歯周炎(こんせんせいししゅうえん)」を引き起こします。

この状態になると歯ぐきが腫れたり、強い痛みを伴ったりすることが多く、神経を抜いて感染源を取り除く治療が必要です。

歯の神経を抜く治療の痛さはどのくらい?

歯の神経を抜く治療の痛さはどのくらい?

歯の神経を抜く治療、いわゆる「根管治療」は、痛いというイメージを持たれがちです。

しかし、実際には麻酔を使うことで痛みはかなり軽減されます。

とはいえ、治療中や治療後に違和感や鈍い痛みを感じるケースもあるため、事前にどのような痛みがあるかを知っておくことが大切です。

治療中の痛みや麻酔の効果

歯の神経を抜く根管治療では、ほとんどの場合に局所麻酔を使用します。

麻酔がしっかり効いていれば、治療中に鋭い痛みを感じることはほとんどありません。

キーンという音や圧迫感はあるものの、不快感は最小限に抑えられます。

ただし、炎症が強くて麻酔が効きにくい場合には、軽い痛みを伴うこともあります。

治療後に痛みが続く理由

歯の神経を抜いた後に痛みが残る原因としては、根の中に細菌がわずかに残っているケースや、治療器具による刺激で周囲の組織が炎症を起こしている場合が挙げられます。

また、治療の過程で歯の根の先端に圧力がかかり、一時的に鈍い痛みが出ることも珍しくありません。

通常は数日から1週間程度で落ち着いていきますが、症状が強いまま続く場合は再度の診察が必要です。

歯の神経を抜く治療後の痛みは何日くらい続く?

歯の神経を抜く治療後の痛みは何日くらい続く?

歯の神経を抜く根管治療のあと、しばらく痛みや違和感が残ることがあります。

治療そのものは成功していても、歯や周囲の組織が刺激を受けたことにより、一時的に炎症が起こるためです。

では、実際にどのくらいの期間で痛みは落ち着くのでしょうか。

平均的な痛みの期間の目安

多くの場合、治療後1~3日ほどで痛みは和らぎます。

軽い違和感が1週間ほど続くケースもありますが、徐々に改善に向かうのが一般的です。

強い痛みが長引かない限り、心配しすぎる必要はありません。

10代・高校生・20代など年齢と痛みの感じ方の違い

年齢によって痛みの感じ方に差が出ることもあります。

若い世代は神経が活発な分、炎症への反応が強く出やすく、痛みを敏感に感じる傾向があります。

一方で、回復も早いため、治まりも比較的スムーズです。

個人差はありますが、年齢はひとつの要因といえるでしょう。

痛みが長引く場合に考えられる原因

通常の痛みの期間を過ぎても症状が続く場合、いくつかの原因が考えられます。

たとえば、根の中に細菌が残っていたり、根の先に炎症が広がっていたりすることがあります。

また、噛み合わせのバランスが崩れていることが刺激となっている可能性も。

違和感が続く場合は、早めに歯科医院で相談することが大切です。

関連記事:親知らずの抜歯が噛み合わせに及ぼす影響と調整方法

歯の神経を抜く治療の後に起きる変化

歯の神経を抜く治療の後に起きる変化

歯の神経を抜くと、痛みが軽減される反面、歯の性質や見た目に変化が生じます。

治療後も長く歯を使い続けるためには、こうした変化を正しく理解し、適切に対処していくことが重要です。

歯が脆くなりやすい

神経を抜いた歯は内部から栄養や水分が供給されなくなるため、徐々に乾燥し、もろくなっていきます。

特に噛む力が強くかかる奥歯では、割れやすくなるリスクが高まります。

必要に応じて、被せ物などで保護する処置が検討されることもあるでしょう。

色が変色する

神経を取り除いた歯は時間の経過とともに少しずつ色がくすんでくる場合があります。

これは歯の内部にある血液成分などが分解され、変色の原因となるためです。

前歯など見た目が気になる部位では、審美的な処置を行うことが選択肢となります。

痛みを感じなくなる

神経を抜いた歯は、外部からの刺激を感じにくくなります。

冷たいものや熱いものにしみなくなるのはメリットですが、逆にトラブルに気づきにくくなるという側面もあります。

知らないうちに歯が欠けたり、虫歯が進行したりすることもあるため、定期的なチェックが欠かせません。

歯の神経を抜く治療の後に痛みが強いときの対処法

歯の神経を抜く治療の後に痛みが強いときの対処法

歯の神経を抜いた後でも、強い痛みを感じることがあります。

原因によっては自然に治まる場合もありますが、適切な対処をしないと悪化することも。

ここでは、痛みがひどいときの対応について整理しておきましょう。

痛み止めが効かないときに考えられる原因

一般的な鎮痛薬(ロキソニンやカロナールなど)を飲んでも痛みが和らがない場合、根の奥で細菌感染や炎症が進行している可能性があります。

市販薬では対応しきれないケースもあるため、無理に我慢せず歯科で再評価してもらうことが望ましいです。

自宅でできるケアと対処法

冷たいもので頬を軽く冷やすと、炎症による腫れや痛みがやや軽減されることがあります。また、治療部位に強い刺激を与えないよう、やわらかい食事を選ぶのもポイントです。

口の中を清潔に保つことで、細菌の繁殖を抑えることにもつながります。

歯科医院を受診すべきタイミング

数日経っても痛みが引かない、ズキズキとした強い痛みが続く、顔の腫れや発熱がある。

このような症状が出ている場合は、すぐに歯科医院を受診すべきです。

自己判断に頼りすぎず、専門の医師に診てもらうことが、重症化を防ぐカギとなります。

歯の神経を抜く根管治療を成功させるためにできること

歯の神経を抜く根管治療を成功させるためにできること

歯の神経を抜く根管治療は、繊細で時間のかかる治療です。

途中で中断したり、ケアを怠ったりすると再発のリスクが高まるため、患者側の協力も非常に重要になります。

以下のポイントを意識することで、治療の成功率を高めることができます。

治療の間隔をあけない

根管治療は通常、複数回に分けて行われます。

通院の間隔が空いてしまうと、根の中で再び細菌が繁殖してしまうおそれがあります。

スムーズに治療を完了させるためには、予約通りに通うことが何より大切です。

治療中の歯で強く噛まないようにする

治療中の歯は仮の詰め物で覆われていることが多く、非常にデリケートな状態です。

硬いものを噛んだり、無意識に強い力をかけたりすると、歯が割れてしまうこともあります。

できるだけ反対側の歯を使って食べるなど、注意が必要です。

信頼できる歯科医院を選ぶ

根管治療は高度な技術が求められる治療のひとつです。

設備が整っていて説明が丁寧な歯科医院であれば、安心して通院を続けることができます。口コミや実績も参考にしながら、自分に合ったクリニックを見つけましょう。

よくある質問

よくある質問

最後に、歯の神経を抜く時の痛さについて、よくある質問を調査しました。

歯の神経を抜いたらどのくらいで治る?

神経を抜く根管治療は、通常数回の通院で完了します。

治療自体は1〜2週間程度で終わることが多いですが、痛みや違和感が完全に消えるまでには個人差があります。

長くても数週間で症状が落ち着くケースが一般的です。

歯の神経を抜く費用はどのくらいかかる?

根管治療の費用は、保険適用の場合で数千円から数万円程度が目安となります。

治療の難易度や歯の部位によって変わるため、事前に歯科医院で確認しておくと安心です。自費診療の場合はさらに高額になることもあります。

  • 保険診療の費用の目安:1本につき2,000円〜5,000円(3割負担の場合)
  • 自費診療の費用の目安:7万円〜15万円程度

歯の神経を抜いた後に痛みがぶり返すことはある?

治療後に痛みが再発するケースもあります。

これは細菌の再感染や治療の不完全さ、あるいは噛み合わせの問題などが原因です。

痛みがぶり返した場合は、早めに歯科医師に相談し、必要な処置を受けることが大切です。

歯の神経を抜く痛みへの不安は正しい知識で軽減できる

歯の神経を抜く治療に対して不安を感じるのは自然なことです。

しかし、治療内容や痛みの特徴を正しく理解すれば、過度な心配は和らぎます。

痛みの原因や対処法を知り、治療に前向きに取り組むことで、快適な口腔環境を取り戻せるでしょう。

疑問や不安があれば、遠慮せず歯科医師に相談することも大切です。

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当院、医療法人歯科ハミールの分院も、今後共よろしくお願いいたします。

 この記事を書いた人

デンタルオフィス虎ノ門 院長 柳瀬賢人

デンタルオフィス虎ノ門 院長 柳瀬賢人

所属学会・勉強会

経歴

出身高校

  • 愛知県立明和高等学校

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